傷あとのケアについて
- HEIWA SOTOMURA

- 1月6日
- 読了時間: 2分

みなさまこんにちは、形成外科医の長坂です。
今回は、手術の傷をより目立たなくするために重要な、術後の傷あとケアについてお話しします。
どうして術後の傷あとケアが大切なのでしょうか?
縫った傷は術後1~2週間程度で抜糸をしますが、抜糸ができる=傷の完治というわけではありません。
実は抜糸をしたあとも、傷はゆっくりと治癒していきます。
そもそも傷が治ること(創傷治癒)とは“元に戻る”プロセスではなく、“瘢痕組織で埋める”プロセスです。
以前「ケロイド・肥厚性瘢痕について」という記事でも簡単にお話ししましたが、傷は治る過程でコラーゲンを産生します。
新しい傷で産生されるコラーゲン(III型コラーゲン)と、成熟瘢痕のコラーゲン(I型コラーゲン)には違いがあり、瘢痕が成熟していく過程でIII型コラーゲンがI型コラーゲンに置換、再構成されていきます。
瘢痕が成熟する目安はおよそ半年といいますが、実際にはもっと長い時間(2~3年くらい)をかけて成熟していきます。
したがって、よりきれいな傷あとのために、瘢痕が成熟していくまでの期間、適切なケアをおすすめしています。

傷あとのケアの際に気をつける点はいくつかありますが、傷にかかる表面張力(テンション)、外的刺激、紫外線などの予防が代表的です。
コラーゲン配列を整えるために、傷にかかる表面張力のコントロールを行うと、幅広の傷や膨らんだ傷ではなく、1本線のきれいな傷になりやすくなります。
また、シリコンシートやシリコンテープで物理的に圧迫することもおすすめです。
紫外線は炎症後色素沈着を増悪させる因子で、紫外線対策は必ず行うべきです。

当院では、患者さまの傷跡の部位やライフスタイルにあわせて、適切な傷あとケアをご提案します。
図らずもできてしまった傷あとに対しても、ケアもしっかり行いきれいな傷あとを目指しましょう。
甲府昭和形成外科クリニック
長坂 優香
▼ 「ケロイド・肥厚性瘢痕について」のブログ記事はこちら



