Nevus
あざの治療
あざの治療
“あざ”という言葉は、一般用語であり医学用語ではありませんが、だいたい“母斑”のことを指すと考えられます。
太田母斑(青あざ)
太田母斑というのは、顔面に先天性に生じる青いあざで、真皮のメラニンが原因です。
Qスイッチルビーレーザーによって、とてもキレイに治療することができます。
治療方法
表面麻酔や局所麻酔を施してから、Qスイッチルビーレーザーを隙間なく照射します。
満足のいく結果となるまで3ヵ月間隔ぐらいで照射を繰り返します。3〜5回ぐらいで治療が終了します。
料金
原則として、健康保険が適用になります。3割負担の場合の自己負担額は、1回10,000円ぐらいです。
症例
左:太田母斑治療前 右:Qスイッチルビーレーザー治療後
※昔は、太田母斑の治療はとても難しく、困難なものでしたが、現在では、Qスイッチルビーレーザーによって、ほぼ完全に取り去ることが可能です。
治療にともなう合併症
一時的な炎症後色素沈着、脱色素斑など
異所性蒙古斑(青あざ)
アジア人は、生まれたときにおしりに青い斑点があります。これが、蒙古斑です。おしり以外にも生じることがあり、これを異所性蒙古斑といいます。
治療法
表面麻酔や局所麻酔を施し、Qスイッチルビーレーザーを隙間なく照射します。
3ヵ月間隔ぐらいで照射を繰り返します。3〜5回ぐらいで治療が終了します。
料金
異所性蒙古斑は、原則として健康保険が適用されます。3割負担の場合の自己負担額は、1回10,000円ぐらいです。
症例
左:異所性蒙古斑治療前 右:異所性蒙古斑治療後
※異所性蒙古斑も成長とともに徐々に薄くなることが多いのですが、あまり濃い場合は、早めの治療の適応になります。
治療にともなう合併症
一時的な炎症後色素沈着、脱色素斑など
扁平母斑(茶あざ)
扁平母斑は、うすい茶色のあざで、日本人にもっとも多いあざの一つです。小さな目立たないものまで含めれば、たいてい誰にでも1つぐらいはあるという意見もあります。
しかし、治療成績は不安定で、①著効(1-2割)②有効(7-8割)③無効(1-2割)ぐらいです。
長期的には、多くが再発するといわれています。
治療法
あざの範囲が広い場合は、効果があるかどうかを確かめる意味で、まずはテスト照射を行います。レーザー後2〜3ヵ月の時点で、効果を判定し効果があれば、全体に照射します。
小さなあざであれば、はじめから全体に照射します。レーザー後は効果を判定し、さらに再発の有無と時期を観察して行きます。
料金
原則として健康保険が適用になります。3割負担の場合の自己負担額は、1回10,000円ぐらいです。しかし、保険治療の取り決めにより2回までしか保険が適用されません。
症例
左:扁平母斑治療前 右:治療後
治療にともなう合併症
一時的な炎症後色素沈着、脱色素斑、再発など
巨大色素性母斑(黒あざ)
切除が基本ですが、小さくて薄めのタイプ(intradermal type)の場合には、ルビーレーザが効果的なことがあります。
ただし、健康保険は適用されません。
単純性血管腫(赤あざ)
赤あざの治療には、色素レーザーが有効です。
当院には、色素レーザーを装備しておりませんので、山梨大学医学部附属病院やその他の診療機関をご紹介いたします。