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しみ・そばかす・肝斑・ADM
しみ治療の基本
顔の「しみ」は、疲れたあるいは老けた印象に見える原因となります。
「しみ」といっても、レーザーが向いているものから向いていないものまで、さまざまな種類があります。
「しみ」の治療は、主にフォトフェイシャルやレーザーなどの光によるものと、トレチノイン治療などの外用系の治療手段を駆使しておこないます。「しみ」のタイプによっては、不用意にレーザーを照射するとかえって色素が濃くなり悪化してしまうことがありますので注意が必要です。
また、複数のタイプの「しみ」を発症していることもよくあります。それぞれの治療手段の長所と短所を理解して適切に治療することが大切です。
知識・経験の豊富な医師・看護師が連携し、確かな技術でレーザー治療をご提供しておりますので、安心してご相談ください。
まずは「しみ」のタイプを診断し、肌の様子を観察しながら最適な治療方法を選択していきます。適切な治療を行うことで、ベストな結果を得るために重要です。
しみのタイプ
「しみ」のタイプは大きく分けて6タイプあります。
<しみのタイプ>
一見すると同じように見える「しみ」ですが、しみの原因や特徴は異なります。例えば、この方は肝斑と老人性色素斑(日光色素斑)が混ざっている状態です。

このように複数の種類の「しみ」を生じている場合は、どの「しみ」から治療するのか、どこまで治療するのかを決める必要があります。
専門知識のある医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
老人性色素斑(日光色素斑)
老人性色素斑(日光色素斑)は、30代以降に多く発症しお肌のあらゆるところに見られるもっとも代法的な「しみ」です。日光が当たりやすい顔や腕、手の甲、肩などにでき、加齢と共に増え、色は濃くなる傾向にあります。形は大小さまざまで茶褐色、境界がはっきりしていることが特徴です。
トレチノイン外用剤による日光色素斑の治療

治療前

2週間後

1ヶ月後

2ヶ月後
薄めの日光色素斑の場合は、外用剤を用いて治療することもできます。
治療費:トレチノイン治療 約5万円
起こりうる合併症:治療効果不十分など
Qスイッチルビーレーザーによる日光色素斑の治療

治療前

直後

1ヶ月後
孤立性のものや濃いめの日光色素斑の場合は、Qスイイチルビーレーザーが最適です。
治療費:レーザー治療代 直径1cmにつき1.1万円
起こりうる合併症:治療効果不十分、色素沈着など
Qスイッチルビーレーザーとトレチノイン外用剤を組み合わせた日光色素斑の治療

治療前

レーザー後2週間後

治療開始後6ヶ月
日光色素斑が多数ある場合や肝斑をともなっている場合は、レーザーとトレチノインの併用治療が適しています。まず先に、濃い部分にレーザーを照射してから、トレチノイン治療を開始します。
治療費:トレチノイン治療 約5万円、レーザー治療代 直径1cmにつき1.1万円
起こりうる合併症:治療効果不十分など
おすすめの治療方法
そばかす(雀卵斑)
そばかすは、皮膚科学的には「雀卵斑(じゃくらんはん)」と呼ばれ、小さな斑状のしみが頬や鼻、背中に左右対称に現れます。遺伝による要因が大きく、幼少期から出現するケースも珍しくありません。紫外線によりメラニンが増加し色が濃くなることがありますので、紫外線対策が必要です。
基本的には、レーザー系で治療します。
脱毛用のアレキサンドライトレーザーを用いたそばかす治療

治療前

2回照射後2ヶ月
脱毛用のアレキサンドライトレーザーを用いると一度に短時間で広い範囲を照射することができます。顔全体にしみ・そばかすが存在する場合に適しています。
治療費:レーザー治療 1回2.2万円
起こりうる合併症:治療効果不十分など
Qスイッチルビーレーザーを用いたそばかす治療

治療前

照射後2ヶ月
オーソドックスにQスイッチルビーレーザーで治療することもできます。確実な方法ですが、広い範囲の場合はコストがかさみますので不向きです。
治療費:レーザー治療代 直径1cmにつき1.1万円
起こりうる合併症:治療効果不十分、炎症後色素沈着など
おすすめの治療方法
肝斑
肝斑は、30〜40代に多くみられる、頬に左右対称にできる「しみ」です。更年期や妊娠、ストレスなどによるホルモンバランスの崩れ、あるいは肌への摩擦が原因といわれています。
肝斑の治療は、トラネキサム酸、ビタミンCとEの内服やレーザートーニングが有名ですが、トレチノイン治療も効果的です。
少し時間をかけてゆっくり治療する必要があります。
トレチノイン外用剤による肝斑治療

治療前

1クール終了後

治療開始6ヶ月
トレチノイン外用剤を2クール、合計で半年ほど時間をかけてゆっくり治療します。
治療費:トレチノイン治療 1クール3ヵ月で5~7万円
起こりうる合併症:治療効果不十分など
トレチノイン外用剤とQスイッチルビーレーザーを併用した肝斑治療

治療前

レーザー後2週間後

治療開始後6ヶ月
肝斑局面の中に日光色素斑がある場合や、真皮性の肝斑には、一旦Qスイッチルビーレーザーを照射してから、トレチノイン外用剤を行うと効果的であることもあります。
治療費:トレチノイン治療 1クール3ヵ月で5~7万円、レーザー治療代 直径1cmにつき1.1万円
起こりうる合併症:治療効果不十分、炎症後色素沈着など
おすすめの治療方法
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADMは、原因がはっきりと解明されていない「しみ」の一種で遅発性太田母斑とも呼ばれます。組織学的に「あざ」の一種である太田母斑に似た真皮性の深い部位にメラニンが存在します。
太田母斑の特徴である深いメラニン沈着と肝斑の特徴であるデリケートさをあわせもっていますので、上手に治療する必要があります。
当クリニックの百澤医師は、このADMの治療に関する研究で医学博士を取得しました。
他の医療機関でうまくいかなかったケースなども対応いたしますので、ご相談ください。
トレチノイン外用剤とQスイッチルビーレーザーを併用したADM治療

治療前

治療開始後6ヵ月
トレチノイン外用剤の治療とQスイッチルビーレーザーを交互に行います。3〜4回転ぐらいで満足のいく結果が得られることが多いです。
治療費:トレチノイン治療 約5万円、レーザー治療代 1回2.2万円
起こりうる合併症:治療効果不十分など