miraDry
ミラドライ(切らないわきが治療)
切らないわきが手術ミラドライ
ミラドライ(miraDry®)は、
マイクロ波によってわきが・わき汗を治療する医療機器です。マイクロ波は、電子レンジに使われているものと同じ原理です。日本に導入されて十年以上が経過し、その治療効果も評価を得ています。切らないわきが手術ということができます。われわれ医療者サイドとしても、健康保険適用の切開する手術治療は、若い女性のわきに目立つ傷痕を残すことにもなり、すこし複雑な思いで手術に当たってきました。miraDryによる治療は、切らない手術ですので、ほとんどキズを残すことはなく、手術後の圧迫固定の必要性、血腫などの術後合併症のリスクもなく、術後は比較的すぐに日常生活に戻ることができます。若年者やお子さんにも安心して行うことのできる治療法です。
甲府昭和形成外科クリニックの大河内裕美医師、百澤明医師は、学会やメーカー主催のセミナーなどでミラドライ治療の講師を務めています。現在、原則LEVEL5照射+少しずらしながら2パスという2重照射を基本とし、より効果的でまたその効果が長く持続するように、工夫を重ねています。治療成績を高めるために丁寧に隙間なく照射しますので、最低でも2時間以上かかりますが、1回の治療で満足度の高い治療が実現できています。
若年者や子供でも小学校高学年ぐらいになると子供でも、わきがや多汗症の悩みを抱えていることが少なくありません。最近は、親御さんがこのままではうちの子はいじめに遭うのではと、心配してクリニックに連れてくることもしばしばあります。手術はまだ、ためらわれるのが現実ですが、本人や親御さんにとっては切実な問題です。
本人のコンプレックスが強いのであればなおさら、たとえ思春期に再発する可能性があっても、治療してあげるべきと考えられます。
本治療のしくみ
ニオイやわき汗の原因となる大汗腺(アポクリン汗腺)および小汗腺(エックリン汗腺)をミラドライのマイクロ波により、加熱し破壊します。
大汗腺(アポクリン汗腺)
ニオイのもとになる汗を分泌する汗腺です。アポクリン汗腺から分泌される汗は、脂肪や尿素などの様々な物質を含み、分泌後、皮膚表面の常在菌で分解されると特有なニオイを発します。
小汗腺(エックリン汗腺)
運動時などに「汗」を分泌する汗腺です。体温調節のための汗ですので、サラサラととして、無色・無臭です。腋窩多汗症の場合はエックリン汗腺の数が多く働きも活発です。
ほかの治療との比較
ミラドライは、
手術法と比べると「キズが残らない」「術後の通院が不要」「施術直後からの効果」「すぐ日常生活に戻れる」などの特徴があります。
料金
通常
330,000円(税込)
学割(高校生以下)
2割引 264,000円(税込)
再治療(当院での2回目以降)
1回 110,000円(税込) ※ただし、1年以内とします。
ミラドライ 治療の流れ
Step1 医師によるカウンセリング
まず、医師によるカウンセリングで手術の適応、効果、合併症など十分な説明を受け相談していただきます。その上で、治療日を決定します。
Step2 実際の治療
①照射範囲の計測
照射範囲をマーキングします。
最も大きなサイズのテンプレート(80×140mm)を基本としています。
②局所麻酔
照射範囲に応じた量の局所麻酔液を皮下に注射します。Tumescent法で行います。
③テンプレートの転写
転写シートで照射範囲のマーキングを行います。
④照射
すき間が空かないように正確に照射していきます。2重照射しますので、片側1時間以上かかります。
⑤冷却
保冷パックで患部を20分ほど冷却します。
Step3 術後の処置と注意点
術後のセルフケア
帰宅後は、ご自身でできるだけ患部を冷却してください。断続的によく冷やすと痛みと腫れが早くひきます。
生活上の注意点
激しい運動は1週間程度避けてください。(わきを動かさない軽い運動であれば翌日より可能です。)
施術当日の飲酒や入浴は避けてください(シャワーはOKです)。
治療後の診察
治療後1ヵ月、半年ごろに患部のチェックと効果判定に来院していただきます。