ホクロ
ホクロは医学用語では黒子といい、色素性母斑(母斑細胞性母斑)の一種です。小さくて平坦なものから、大きくて盛り上がっていいるものまで、様々な形のものがあります。
この黒子を形成する母斑細胞は増殖・再生する能力があるので、他のしみやアザと異なり、原則として色素のある部分を完全に取り去ってしまわなければなりません。
直径5ミリ以下ぐらいまでであれば、炭酸ガスレーザーによる蒸散治療が、仕上がりも良く、また施術の際に手術と異なり出血しませんので手軽です。
それ以上の大きさの場合には、部位や形状によって、手術的に切除して縫合する方法と、炭酸ガスレーザーによる方法のどちらかを選択します。
炭酸ガス(CO2)レーザーによるホクロ治療
治療方法
- 局所麻酔あるいはペンレステープをもちいて表面麻酔を施したのち、炭酸ガスレーザーで蒸散します。
- 大きさが5㎜以上で盛り上がっている場合には、上の図のようにピンセットでつまんで、切り取るように切除します。
- 大きさが5㎜以下の場合や平坦なタイプの場合には、下の図のように、垂直に打ち抜きます。
- 大きさによりますが、5~14日で上皮化が終了し、4~6ヵ月で赤みが落ち着いてきます。
- 上皮化終了後はお化粧などでのカバーが可能です。
Q and A
- 一度に何個までの治療が可能ですか?
→ 炭酸ガスレーザーを用いたホクロ治療の場合には、一度に何個でも治療が可能です。
- 再発することはありますか?
→ あります。良性腫瘍であることを前提に美容面を最優先し、ホクロ周囲ギリギリで治療しますので、ときどき再発します。再発の場合には、レーザー代無料(再診料はかかります)で再治療を行います。
- 治療後の処置・経過は? お化粧はできますか?
→ 1週間ほどは洗顔後にお渡しする軟膏を塗布して保護用の茶色いテープ を貼付して頂いたほうが良いでしょう。1ヶ月は赤みや凹みがやや目立ちますが、3ヶ月から半年で成熟し、凹みも目立たなくなってきます。お化粧は、上皮化するまでは、テープ保護した上で可能です。上皮化後は直接可能です。
料金(炭酸ガスレーザーによるほくろ治療)
直径5㎜以下 1個につき 5,500円
直径5㎜以上 1個につき 11,000円
その他 初診料 3,300円 再診料 2,200円
塗り薬代 250円 テープ代 (細)210円 (太)350円がかかります。
保険診療
メスを用いて切除し縫合した方が整容性に優れると判断される場合や病理組織学的検索が必要と判断される場合には、健康保険適用での治療を行います。
※炭酸ガスレーザーを用いる場合には、健康保険を適用することはできません。
主に、局所麻酔下にホクロ部分を切除し、縫合閉鎖します。
Q and A
- 一度に何個も切除できますか?
→ 要相談としますが、原則一度の手術で2個までとします。
- 術後の処置は?
→ 縫合閉鎖しますので、約1週間後に抜糸処置が必要です。